離婚問題 一問一答

離婚について、よくいただく質問と答えをまとめました。

できるだけ簡単に・わかりやすく・短くまとめました。このため、すべてが正確な情報とまでは申し上げられませんが、大まかなご参考にはしていただけるかと思います。

一般的なご家庭のケースを想定しています。また、質問の多くは女性側(妻側)からのものとお考えください。

一般的なご家庭のケース

夫)山田太郎さん
妻)山田花子さん(旧姓 佐藤花子さん)
子)山田一郎くん(未成年、離婚後の親権者は母親:花子さんを予定)

個別具体的なことは、必ず弁護士、行政書士あるいはカウンセラーなどにご相談ください。

 

Q1:1年間の離婚件数は?
およそ25万組。
結婚した夫婦の3組に1組が離婚していることになります。
Q2:離婚の主な動機は?
男女ともに「性格の不一致」が第1位。
次いで男性の第2位は「浮気」、第3位は「親族との不和」、第4位は「浪費癖」。
女性の第2位は「肉体的なDV」、第3位は「浮気」、第4位は「生活費を渡してくれない」とのことです。

離婚の主な動機

 

Q3:誰に相談すればいいの?(誰の意見を参考にすればいいの?)
身内や友人だと、自身の経験をもとにしたアドバイスしかできない可能性があります。
やはり、第三者、とくに専門家の意見が大切だと思います。

ちなみに、「夫婦関係」や「離婚しようか?どうか?」で悩んでいる場合は離婚カウンセラー(夫婦カウンセラー)、「離婚問題」でもめている場合は弁護士、「離婚協議書」をお考えの場合は行政書士をおすすめします。
Q4:離婚を思いとどまるメリットってあるの?
離婚を思いとどまる=結婚生活を続けるメリットとして、
①家賃がかからない。
②生活費の心配がない。
③夫に子どもを預けて働きにいける(お金を貯められる)。
④子どもにとって父親という存在がいる。
などが考えられます。
Q5:離婚する前に考えるべきことは? ①
いろいろありますが、一番はやはり金銭的なこと。
「現在だけでなく今後も、生活できるだけのお金を稼ぐことができるのか?」をお考えください。加えて、住居の確保もとても大切です。

生活の見通しが立たないうちは、よほどの事情がない限り、離婚はおすすめできません。(ただし、いわゆる「DV」など生命の危険がある場合は、逃げることを最優先にお考えください。)
Q6:離婚する前に考えるべきことは? ②
別居するという選択肢もあります。
別居中も夫には「婚姻費用」つまり「生活費」を支払う義務があるので、生活費の請求が可能です。
Q7:離婚しようと思ったら。
離婚前には必ずお相手とよく話し合いましょう。
また、感情的になり、勢いのままに「絶対に離婚する!」「何もいらない!」「養育費もいらない!」と言ってしまうことのないようにしましょう。(今後の生活のためにも、金銭面の話し合いを行ないましょう。)

感情的にならない

 

Q8:離婚して成功する人は?
あらかじめ離婚活動(離活)をされている人の方が成功しやすいと思われます。(やはり感情的・無計画な離婚はおすすめできません。)

離婚後の生活設計/資格取得/就職活動/相手の情報や弱みを収集/有利な条件を引き出す粘り強さ など
Q9:離婚の種類は?
現在、6種類あります。
「協議離婚」「調停離婚」「審判離婚」「和解離婚」「認諾離婚」「裁判離婚」です。

「協議離婚」が全体の約90パーセント、「調停離婚」が約8パーセントを占めていて、この2つでほぼ全体を占めています。
Q10:協議離婚って?
夫婦双方の合意によって離婚が成立します。(離婚届にハンコを押して提出すれば成立します。)また、離婚の理由も問われません。

一方で、金銭面などの話し合いを行なうことなく、協議離婚してしまうケースも多いです。
離婚成立後は、相手方が話し合いに応じてくれないことが多いですので、注意が必要です。(慰謝料/財産分与/親権者/養育費/面会交流など)
Q11:勝手に離婚届を出されてしまうかも?
市区町村役場に離婚届が提出されても受理されない制度があります。(離婚届の不受理申出制度)横浜市のHPをご覧ください。
 → 横浜市のホームページ

離婚届け

 

Q12:調停離婚って?
家庭裁判所で行なわれる調停によって離婚が成立するものです。
調停は、家庭裁判所が夫婦関係の仲裁に入ってくれるものとお考えください。
あくまでも話し合いですので、協議離婚と同じく、離婚の理由は必要ありません。

調停については、弁護士へのご相談をおすすめします。
Q13:裁判離婚って?
家庭裁判所の調停でも解決しない場合は、裁判とならざるをえませんが、こちらは弁護士に依頼しないと対応できないものとお考えください。 弁護士にご相談ください。

弁護士費用の目安:着手金30万円~50万円/報酬金40万円~60万円 (事案によって異なりますので、ご注意ください。)

なお、収入の少ない方には、弁護士費用を立て替えてくれる「法テラス」がありますので、こちらの利用をご検討ください。
 → 法テラスのホームページ
Q14:離婚するときに考えなくてはいけない問題は?
●親権・養育費・面会交流
質問「Q21」をご参照ください。

●慰謝料
おもに不貞行為・DVなど。どんな場合でも発生するわけではありません。

●財産分与
婚姻生活の中で夫婦で築き上げた財産を清算し、分配すること。離婚後、2年以内は財産分与の請求が可能です。対象は現預金・不動産・年金など、ただし負債(借金)も財産分与の対象になることがあります。

●年金分割
夫が会社員や公務員で厚生年金・共済年金に加入していた場合に、夫が将来受け取る年金の一部を妻が受け取る年金に上乗せすること。

このほかに、お金がかかる問題として、婚姻費用・弁護士費用(行政書士費用・カウンセラー費用)・公正証書作成費用・探偵調査費用・離婚後の生活費などが考えられます。

親権

 

Q15:夫婦で話し合いがまとまったのですが・・・。
お互いに「言った。」「言わない。」で争いにならないために、離婚協議書(契約書)の作成をおすすめします。

また、離婚協議書は、裁判をしなくても相手方の預貯金や給料に差し押さえができるように、公正証書で作成するのをおすすめします。
これにより、相手方に支払いの約束を守らせる効力が高まります。(行政書士へご相談ください。)
Q16:公正証書で離婚協議書を作りました。今すぐに差し押さえができますか?
質問「Q15」のとおり、離婚協議書を公正証書で作成すれば、裁判をしなくても相手方の預貯金や給料に差し押さえができるようになります。
ただ、差し押さえ自体の手続きは裁判所で行なわなければならず、これは公証役場や行政書士が代行することはできません。(弁護士へご相談ください。)

差し押さえをするには裁判所での手間や弁護士の費用がかかり、またリスクもありますので、現実問題としては安易にすべきではないと考えます。
Q17:夫(あるいは妻)が浮気をしました。浮気相手の女性(あるいは男性)へ請求できるものはありますか?
慰謝料の請求が考えられます。
(あくまでも一例ですが)
請求額:300万円~500万円 → 示談額:100万円~250万円 など

弁護士へのご相談をおすすめします。
Q18:住宅ローンが残っているマンションはどうすれば・・・?
離婚後の住宅ローンの支払いをめぐって、トラブルになることが多くあります。このため、できる限り売却をして清算されることをおすすめします。

マンション売却 → 住宅ローン返済 → 残額を財産分与
Q19:年金分割について
まずは「年金分割のための情報通知書」の取得から始めることになると思います。
年金事務所での手続きに時間がかかりますので、お早めの行動を!
 → 日本年金機構のホームページ
Q20:税金について
●慰謝料
金銭で支払われる場合には税金はかかりません。

●財産分与
(もらう側)贈与税・不動産取得税はかかりません。
(渡す側)金銭で支払う場合には税金はかかりませんが、金銭以外の場合には税金がかかることがあります。

●養育費
税金はかかりません。

これらは、あくまでも「原則」です。「例外」もありますので、ご了承ください。 詳しいことは税理士・税務署にご確認ください。

Q21:離婚の際に子どものことで決めておくべきこと
●親権者
未成年の子どもがいる場合には、どちらが引き取って育てるかを決めなければなりません。
親権は、子どもの財産を管理する「財産管理権」、子どもの世話や教育・しつけを行なう「監護権」に分かれます。
<目安>
・8~9歳までは母親が親権者
・10~15歳までは原則、母親が親権者となるも子どもの意思も反映
・15歳以上は子どもの意思による

●養育費
金額・支払期間・支払方法を取り決めます。
養育費算定表が参考になります。ただし、将来、養育費の増額・減額がされる可能性が残ります。
 → 裁判所のホームページ(養育費・婚姻費用算定表)

●面会交流
親権を持たなかった親が子どもと面会することです。
あくまでも子どもの権利ですので、正当な理由なく相手に会わせないのはよくありません。
Q22:養育費の支払い率は?
おおよそ20パーセント前後と言われています。
養育費の支払いを期待するのはなかなか厳しいのが現状です。
Q23:養育費を減額させない・滞納させない続けるコツってある?
最終手段として(公正証書・調停・裁判からの)差し押さえを考えざるをえませんが、子どもを利用(?)して、父親のご機嫌や父親の両親(祖父母)を喜ばせる手も考えられます。  

1.子どもの前で父親の悪口を言わない。父親として褒める。  
2.子どもからの父親を思いやる電話やメール(?)→子どもから父親に養育費の支払いをほのめかす。  
3.父親の両親(祖父母)に子どもを会わせて喜ばせる。味方につける。など
Q24:(山田太郎さん)養育費の支払いを毎月○万円と決めましたが、不景気で払えなくなってきました。引き下げることはできないでしょうか?
養育費を公正証書・調停で決めていたとしても、引き下げられる可能性があります。(養育費減額調停という手段があります。)
 → 裁判所のホームページ(養育費請求調停)
Q25:(山田花子さん)養育費の支払いを毎月○万円と決めましたが、子どもの進学や生活で、養育費が足りなくなってきました。引き上げることはできないでしょうか?
養育費を公正証書・調停で決めていたとしても、引き上げられる可能性があります。(養育費増額調停という手段があります。)
 → 裁判所のホームページ(養育費請求調停)
Q26:養育費や慰謝料、財産分与、年金分割など・・・、結局のところ、たくさん受け取ることができるのは、どのようなケースですか?
相手方にお金(資力)があるかどうか?に尽きてしまいます。
「無い袖は振れない」という現実も、残念ながら否定できません。
Q27:離婚したら戸籍はどうなるの?
夫と妻の戸籍は別々となります。
モデルケースでは、筆頭者「山田太郎」さんの戸籍に家族全員が入っていましたが、離婚によって、山田花子さんだけが抜け出るものとお考えください。

なお、子ども(山田一郎くん)の親権者が母親(山田花子さん)になったとしても、子どもの戸籍はそのまま父親(山田太郎さん)の戸籍に残ったままとなります。ご注意ください。
Q28:(山田花子さん)離婚したら私は旧姓に戻るの?それとも今の姓のままなの?
離婚の際に選択することが可能です。
 → 横浜市のホームページ
Q29:子どもの戸籍を母親(親権者)の戸籍に移したいのですが?
家庭裁判所に対して、「子の氏の変更許可」の申し立てを行ないます。
許可後、市区町村役場に「入籍届」を提出することになります。
手続き自体は、そんなにむずかしくありません。
 → 横浜市のホームページ
Q30:離婚後に子どもが生まれたのですが・・・?
戸籍上、誰が父親と記載されるか?という問題が発生する場合があります。
弁護士へのご相談をおすすめします。
Q31:正式な結婚をしていない、内縁関係の解消なのですが・・・?
いわゆる「事実婚」の解消ですが、とりあえずとしましては、一般的な離婚とほぼ同じ考え方を持っていただいてさしつかえないでしょう。

内縁関係・事実婚の最大の問題は、パートナーが死亡したときに、「相続権がない」ことにつきます。
Q32:国際結婚での離婚なのですが・・・?
外国の法律・手続き、入国管理なども関わってくるため、当事務所では経験がなく、お答えできません。大変申し訳ありません。
Q33:離婚の報告ってどこまで必要ですか?
あくまでも一例とはなりますが、家族・親族・勤務先の上司には報告すべきではないかと思います。
また、結婚式に参加してくれた親友・大切な仲間にも、良好な関係を続けるためにも伝えたいところです。 アマゾンなどで、離婚報告のはがきが販売されています。
 → 離婚報告はがき
Q34:離婚後の相談先ってありますか?
市区町村役場の福祉課などが考えられます。

●横浜市健康福祉局 
●横浜市こども青少年局 

なお、国や行政には、ひとり親に対する支援事業がありますので、必ずご自身の市区町村役場にご確認ください。

●横浜市 
●横浜市こども青少年局 ひとり親家庭への支援
●離婚したときの手続(神奈川区役所)